いびき・睡眠時無呼吸症候群

いびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療睡眠時無呼吸症候群とは、無呼吸状態と良質な睡眠がとれなくなる状態を併せ持つ疾患です。睡眠中に無呼吸状態になる原因に応じて2つのタイプに分けられます。上気道に空気が通る十分なスペースがなくなり無呼吸状態になる「閉鎖型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)」と、脳から呼吸の指令が出なくなる「中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSAS)」です。
閉鎖型睡眠時無呼吸症候群は呼吸再開時に大きないびきをともなうのが特徴で、睡眠時無呼吸症候群で悩む患者様のほとんどがこれに分類され、一般的に睡眠時無呼吸症候群と呼ばれるものはこのタイプです。中枢性睡眠時無呼吸症候群は気道が塞がっていないため、いびきの症状がないのが特徴です。心不全の約40%にこのタイプの睡眠時無呼吸症候群が合併すると言われています。
無呼吸状態が1時間に5回以上、または7時間の睡眠で10秒以上ある場合に睡眠時無呼吸症候群と診断され、肥満解消などの生活習慣の改善も含めた治療を行うことになります。

いびき・睡眠時無呼吸症候群の原因

閉鎖型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)

空気の通り道である上気道(鼻やのど)が物理的に狭くなり、呼吸が止まってしまう閉塞型。ほとんどの睡眠時無呼吸症候群が耳鼻咽喉科領域であるこのタイプです。

中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSAS)

心不全の約40%にこのタイプの睡眠時無呼吸が合併すると言われています。

いびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査

問診を行った結果、睡眠時無呼吸症候群の疑いがある場合には、ご自宅での簡易検査を実施します。ご自宅で取り扱い可能な検査機器を貸し出しますので、普段の睡眠と同じ状態で検査することができます。
簡易検査ではセンサーを手の指や鼻の下などに付けて、睡眠中のいびきなどから睡眠時無呼吸症候群の可能性を解析します。主に皮膚を通して1回の睡眠の動脈血の酸素飽和状態を測定する「終夜経皮的動脈血酸素飽和度測定」と、気流やいびきから気道の狭窄や呼吸状態を測定する「簡易型終夜睡眠ポリグラフィー検査」などを行い、後日、検査機器をお持ち頂いて検査データを解析した後、当クリニックで結果をご説明させて頂きます。

いびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断睡眠時無呼吸症候群の診断では、無呼吸低呼吸指数(AHI)という指標が用いられます。睡眠中の無呼吸とは「呼吸が10秒以上とまる状態」を指し、1時間に無呼吸が起こる回数を無呼吸指数(AI)と言います。そして低呼吸とは、呼吸による換気が10秒以上・50%以下に低下する状態を指し、1時間に低呼吸が起こる回数を低呼吸指数(HI)と言います。無呼吸と低呼吸の回数の合計が無呼吸低呼吸指数となり、これが1時間に5回以上、または7時間の睡眠で10秒以上ある場合に睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

無呼吸低呼吸指数(AHI)によるSASの重症度

無呼吸低呼吸指数が5以上15未満
  • 軽症
無呼吸低呼吸指数が15以上30未満
  • 中等症
無呼吸低呼吸指数が30以上
  • 重症

いびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療方法

CPAP療法

CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸法)療法とは、一晩中、鼻から専用のマスクを介して空気を送り気道を広げる治療法です。睡眠時無呼吸症候群の治療法の中で最も有効性が高く、安全かつ確実な方法です。
無呼吸検査で中等症以上の場合には保険適用となります。健康保険でCPAP治療を行うためには、毎月1回の外来受診が必要となります。

マウスピース

症状が軽度の場合にはマウスピースを使って上気道を広く保ち、いびきや無呼吸状態を防ぐ治療を行います。必要に応じて最適な専門機関を紹介させて頂きます。

手術療法

軟口蓋形成術

詳しくはこちらをご覧下さい。

鼻の病気が原因の場合

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、鼻中隔湾曲症などがあって、薬物療法では十分な効果が得られない場合などには、「鼻中隔矯正術」や「粘膜下下鼻甲介切除術」などを行います。

 

Tel.06-6952-4187
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